私は月に2回ほど、大きな書店へ足を運びます。
新刊コーナーには毎月新しい本が並べられていますが、その中でも漫画は新刊の出るサイクルが早いです。
特に人気作品の1つである『ワンピース』は、割と早いサイクルで新刊を見かける気がします。
『ワンピース』は表紙の色使いが綺麗なので、書店で目につきやすいのかもしれません。
私は電子書籍でも漫画を読みますが、最近「カラー版」と表記された単行本を見かけることが増えたように思います。
ただ、書店では「カラー版」と表記された単行本をあまり見かけることがありません。
気になったので、今回は電子書籍の『ワンピース』カラー版についてリサーチしてみました。
その過程で電子書籍のメリットやデメリットも分かったので、合わせてご紹介したいと思います!
ワンピースの電子書籍にはカラー版がある!
漫画の単行本は、基本モノクロで構成されています。
たまにカラーページをそのまま収録している単行本もありますが、収録されているのは数ページ程度です。
電子書籍で配信されている漫画の単行本でも同じ仕様で、モノクロが基調となっています。
ところが、集英社の漫画作品にはカラー仕様の単行本が存在していることをご存知でしょうか?
ジャンプBOOKストアでは漫画の表紙右側の帯部分に「DIGITAL COLORED COMICS」と表記されているものがあります。
この表記がある単行本は漫画のページ全てにデジタル着色され、なんと1冊丸ごとフルカラー仕様になっています。
ワンピースのカラー版を実際に読んでみました!
私は今回初めて『ワンピース』のカラー版単行本の存在を知りましたが、早速ジャンプBOOKストアで無料試し読みをしました。
『ワンピース』は私が小学生の時からテレビアニメが放送されています。
それを観ながら育ったので、色がつけられた状態のキャラクターたちが思い浮かびます。
元の単行本ではモノクロ印刷なので、どうしてもアニメと比較してしまい「物足りないな」という印象を持っていました。
しかし、着色された単行本はその場の臨場感や戦闘シーンの迫力が何倍にも増していました。
デジタル着色となっていますが塗り方も尾田先生の作風に合わせられているため、違和感なく物語に引き込まれました。
なお、カラー版の単行本は電子書籍版のみの販売となっています。
紙の単行本をお持ちの方は、カラー版と見比べると面白いかもしれませんね。
ワンピースの電子書籍は価格が安い!
『ワンピース』の紙の単行本の定価は1巻484円(税込)です。
これに対して、電子書籍版は1巻460円(税込)と価格が少し安く設定されています。
ちなみに先ほどご紹介したカラー版は、1巻518円(税込)と紙の単行本よりも少し高めの価格となっています。
漫画に限らず電子書籍は紙版の定価から割引されていることが多く、タイミングによっては1冊分の出費で2冊分購入できることもあります。
書店で書籍の割引は見かけないのに、電子書籍はなぜこんなに安く購入できるのでしょうか?
本の価格は再販売価格維持制度で決められている
あなたは、「再販売価格維持制度」という言葉を聞いたことはありますか?
この制度は出版社が雑誌や書籍の「定価」を決定し、その価格で書店販売ができるというものです。
「定価」は、原則として値上げや値下げなどで価格を変動させることは認められません。
書店に割引制度が存在しないのは、この制度が関わっているためです。
ただし、この制度の対象は紙媒体の雑誌や本のみで、電子書籍は対象に含まれていません。
なので、電子書籍は定価より安い価格で販売しても構わないのです。
私が電子書籍を利用する理由の1つに、書店よりも安く購入できるという部分がありました。
印刷代が削減されるから価格が安く設定されていると思っていましたが、こうした制度が存在したことを今回初めて知りました。
ワンピースの電子書籍は配信が遅い?
私が利用している電子書籍サービスは、事前に予約注文すると発売日の0時に配信されます。
これがすごく便利で、発売日にすぐ読めるのが嬉しいです。
一方で紙の本は書店に並んでいるのに、電子書籍版は遅れて配信されるという場合があります。
『ワンピース』の単行本もその1つで、電子書籍版はだいたい1ヶ月遅れで配信されています。
最初は集英社がそういった方針なのかと思いましたが、別の作品は紙の単行本と電子書籍が同じ日に発売されていました。
また、カラー版はデジタル着色の工程があるため、通常のモノクロ版よりも遅れて配信されています。
電子書籍版の配信が遅い理由は?
出版社などの公式な立場で、その理由を述べているサイトは見つかりませんでした。
ただ、先ほど挙げた「再販売価格維持制度」が関係しているのではないかと私は考えています。
もし同じ日に紙の単行本(定価)と電子書籍版(定価よりも少し安い)が発売されたら、後者を買う人が多いのではないでしょうか。
もちろん「紙で読む方が好き」という方もいらっしゃいますし、全員がそうではないと思います。
「出版社側もある程度利益を出す必要があるため、できる限り定価で買って欲しいのでは」という口コミも多く見られました。
しかし、同じ出版社でも紙の単行本の発売と同時に電子書籍版が配信される作品もあるので、作者の意向も反映されているのかもしれません。
さらにこちらについては下記記事にて詳細をご紹介していますので、よければご覧ください。
ワンピースの電子書籍は無料で読める?
『ワンピース』の電子書籍版を無料で読む方法自体はあります。
ジャンプBOOKストアの無料立ち読みや、Amazon Kindleのサンプル配信などを利用することです。
ですが、立ち読みやサンプルに収録されているのは表紙を含めて25ページ程度です。
1冊丸ごとを無料で読む方法は、正直ないだろうと思っていました。
しかし、情報を集めているうちに「ONE PIECE公式漫画アプリ」というのを発見しました!
集英社が提供している公式アプリでしてiPhone版とAndroidにも対応しておりGoogle Playストアでも配信されています。
公式アプリを使えば無料で読める!
人気漫画のワンピースには無料で読むことができるアプリがあることが分かりました!
公式アプリには以下のように無料で連載していることが記載されています。
『ONE PIECE』を毎日1話フルカラーで全話、無料連載していきます。
引用:ONE PIECE.com
電子書籍で購入することも可能です。
また、『ONE PIECE』最新情報の発信やSPコラボ企画を実施していきます!
仕組みとしては、毎日13時に1話分のポイント(アプリ中では「ログ」と呼ばれています)がもらえます。
それを消費して1話ずつ読み進める形になります。
初回インストール時にはボーナスとして7話分のログがもらえます。
他にもミニゲームをプレイしたり、動画を視聴することでもらえるログもあります。
もちろん、課金してログをもらうこともできます。
よく見るとこのアプリ、なんと2015年から提供されていました。
公式からこのようなアプリが提供されていると、安心して利用できますね。
アプリはフルカラーでの配信のため、カラー版の電子書籍配信と同じタイミングで最新話が更新されているようです。
ワンピースの電子書籍に読み放題サービスはある?
公式アプリを使えば、『ワンピース』を無料で全話読むことができます。
中には「一気に読みたい!」、「ログが貯まるまで待てない!」と思われる方もいらっしゃるでしょう。
『ワンピース』は多くの電子書籍サイトで配信されています。
しかし「読み放題」として配信しているサイトはありませんでした(2021年11月時点)。
今のところは460円(税込)で1巻ずつ買うか、月額会員に登録してもらえるポイントを消費して買うかのどちらかになります。
ただ、電子書籍サイトはクーポンが配布される機会が多いため、上手に活用すれば安く購入することができます。
あえて中古で紙の単行本を買うのもアリ
電子書籍のメリットの1つとして、「巻数の多い漫画を買っても場所を取らない」があります。私が電子書籍を利用する理由の1つです。
『ワンピース』は1997年から連載が開始され、今や単行本100巻を超える長編作品となりました。
単行本第1巻の発刊も同じ年で、既に20年以上が経過しています。
最近『ワンピース』にハマって、「1巻から揃えよう!」と意気込んでいる方もおられるかもしれません。
第1巻〜第100巻を全て電子書籍で購入すると【460円×100巻=46,000円】とかなり高額になってしまいます。
かと言って中古ショップなどで全ての巻数を揃えると、収納場所に困る方が多いと思います。
そこで私が提案したいのは、電子書籍と中古の紙の単行本を購入するという方法です。
人気作品は中古ショップに置かれている可能性が高いため、一定の巻数まで紙の単行本を中古で購入するのも1つだと思います。
まとめ
- 集英社の漫画の単行本には、フルカラー版が存在する。
- 『ワンピース』のフルカラー版単行本は、元の白黒の単行本と比較して臨場感や迫力が増す。
- 紙の本には「再販売価格維持制度」が適応されるが、電子書籍は対象外のため安く購入できることが多い。
- 電子書籍版は、紙の書籍よりも配信されるのが遅い場合もある。
- 『ワンピース』は、公式アプリを使用すれば全編無料で読むことができる。
- 公式アプリでは、毎日もらえるポイントやボーナスポイントを消費する形で1話ずつ読める。
- 『ワンピース』の単行本は多くの電子書籍サイトで配信されているが、読み放題作品の対象として配信しているサイトはない(2021年11月時点)。
- 電子書籍サイトはクーポン配布が多いので、上手に使えば安く購入できる。
- 単行本の巻数が多いので、ある程度の巻数まで中古の紙の単行本を購入するのも1つの方法。
今回は漫画『ワンピース』を題材に電子書籍の魅力をご紹介させて頂きましたが、少しでも伝わっていれば幸いです。
電子書籍で、あなたの読書ライフが楽しくなることを願っています。