エクセルで一部の行や列を非表示にするには、グループ化で表を折りたたむ方法がおすすめです。
一度グループ化を設定すればボタンの1クリックで非表示/再表示が切り替わるので効率的に作業でき、さらに非表示にしている行や列を見つけやすいのでミスの防止にもなるからです。
私は以前「非表示」機能を使っていて、表の一部が隠れていると気付かずにミスしてしまいました。
見た目の分かりやすさが重要だと痛感した私は、その時からグループ化を使うようにしています。
この記事では私がグループ化をおすすめする理由と、グループ化を使いエクセルで表の一部を非表示にする方法をご説明しています。画像付きで分かりやすいですよ。
ショートカットキーもご紹介していますので、この記事を読んでエクセルの操作方法と時短のコツを手に入れましょう♪
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エクセルで表の一部を非表示にするには「非表示」機能で隠す方法と、折りたたんで隠す方法の2種類があります。
操作が一度だけなら非表示機能で十分ですが、非表示と再表示を繰り返す場合には折りたたんで隠す方法が手間も少なく便利でおすすめです。
さらに折りたたむ方法を使えば隠れている行や列が見つけやすいので、作業ミスを減らす対策にもなるのです。
私は以前非表示機能で隠した行や列を再表示しないまま保存してしまい、それに気付かず作業を継続しミスにつながってしまったことがありました。
その時見た目に分かりやすいことの大切さを痛感し、折りたたむ方法を使うようになりました。
忘れてもミスにならないよう、見た目に分かりやすくしておくと安心ですよ!
エクセルでは、表を折りたたむ機能を「グループ化」といいます。
便利な理由は効率とアウトライン記号が印刷されないこと
私がグループ化をおすすめする理由は2つあります。
まず1つ目は、効率的に作業できるので時短になる点です。グループ化の設定に必要な作業は最初の1回だけなのです。
2回目以降は必要に応じてボタンをクリックするだけで非表示/再表示が切り替わるので、時間を掛けずに作業できます。
急ぎで作業しなくてはならない時に、本当に便利だと思いました!
そして2つ目は、非表示になっている行や列が見つけやすく、その見た目に分かりやすいアウトライン記号が印刷されないことです。
エクセルは他の人と一緒に作業をする機会も多いので、隠れている行や列が見つけやすい点はとても大きなメリットです。
さて、ここでまた新しく「アウトライン」という単語が出てきましたね。
「アウトライン」って何?
「アウトライン」とは、グループ化した時にエクセル上に表示される非表示/再表示を切り替えるための機能のことをいいます。
次の章でグループ化した時の画面をお見せしますが、グループ化を設定するとアウトライン記号が表示されます。
アウトライン記号があることで隠れている行列の場所が見つけやすいし、簡単に操作ができるようになります。
では実際に「非表示」機能と「グループ化」で同じように行や列を隠した時、見た目がどれだけ違うのかを確認してみましょう!
グループ化は隠れた行列が見つけやすくミスをしづらい
下の図が「非表示」機能を使ってD〜G列を非表示にしている状態です。
非表示機能を使うと、列が隠れていると判断できるのは赤い枠線の1箇所だけです。
列間の枠線が少し太くなりますが目立たないので、ひと目で列が隠れていると気付くのは難しいと感じます。
以前のミスは、この分かりづらい見た目のまま保存してしまったことが原因だったんだよね
そして下の図がグループ化を使ってD〜G列を非表示にしている状態です。
赤い枠線のとおり[+(プラス)]ボタンに加え左側には数字のボタンが表示されます。これがアウトライン記号です。
アウトライン記号があると普段は何もない場所に複数のボタンが表示されることから目を引くので、グループ化しているとすぐに気付けます。
他の人に引き継いだ場合にも隠れている行列をうっかり見落としてしまう心配が格段に減るよね!
また、この見た目に分かりやすいアウトライン記号が印刷されないのも便利なポイントです。
見た目に分かりやすいアウトライン記号は印刷されない
エクセルで作成した資料を印刷する機会は多いのではないでしょうか。
エクセルを操作する上で見た目にとても分かりやすいアウトライン記号は印刷されません。もちろん非表示にしている行や列も印刷されません。
せっかく見た目に分かりやすいアウトライン記号ですが、印刷されると使いづらい機能になってしまいます。
最初に印刷してみた時には、アウトライン記号が印刷されないかドキドキしました
私はエクセルで作った資料をPDFにすることがとても多いので、アウトライン記号が印刷されないと確認できた時はとても嬉しかったです。
グループ化のメリットをご理解いただけたところで、エクセルでグループ化を使って行列を非表示にする操作手順をご説明します。
グループ化機能を使い表の一部を非表示にしてみよう!
では会員名簿を例にご説明していきますね。会員名簿には下の表の項目があり、この表から名前と電話番号・メールアドレスだけの一覧を作成していきます。
エクセル列 | 管理している項目 | 必要項目 |
A | No(連番) | ◯ |
B | 氏名 | ◯ |
C | 氏名カナ | ◯ |
D | 郵便番号 | |
E | 都道府県 | |
F | 住所 | |
G | 生年月日 | |
H | 携帯電話 | ◯ |
I | メールアドレス | ◯ |
グループ化を使って不要な列を非表示に設定する操作は、次のとおりたったの3ステップです。
1.非表示にしたい列を選択する
まずは、会員名簿で非表示にしたい列をドラックして選択します。
今回は会員の名前と携帯電話・メールアドレスだけを表示したいので、郵便番号(D列)〜生年月日(G列)までを非表示にするためにD列〜G列をドラックし選択します。
列を選択する方法はいくつかありますから、あなたが慣れている方法で選択していただければ大丈夫ですよ。
2.選択した列にグループ化を設定する
次に選択した列にグループ化の設定をします。[データ]タブ(②)をクリックし、[アウトライン]の[グループ化](③)をクリックします。
3.[−(マイナス)]ボタンのクリックで選択行を非表示に
これで選択した行がグループ化され、アウトラインが設定されました。アウトライン記号が表示されていればグループ化できた証拠です。
設定直後はグループ化した部分が展開されているので、D列〜G列は見えています。
選択した範囲の次の列、携帯電話(H列)の上に[−(マイナス)]ボタン(④)が表示されましたね。
この[−(マイナス)]ボタンをクリックすることで、グループ化した列を非表示にしたり、再表示したり切り替えできるようになりました。
早速[−(マイナス)]ボタン(④)をクリックしてみましょう。
選択していたD列〜G列が折りたたまれて隠された状態になり、[−(マイナス)]ボタンが[+(プラス)]ボタン(⑤)に変わりましたね。
[+(プラス)]ボタンがあればそこに行列が隠されているということなので、とても分かりやすいですね。
このようにグループ化された行や列は[−(マイナス)]ボタン(④)と[+(プラス)]ボタン(⑤)をクリックするだけで、非表示と再表示を切り替えできるので、とても便利なのです。
私はグループ化を使う前はアウトラインなどの聞いたことがない単語を前に、難しい操作が必要ではないかと尻込みしていました。
グループ化?アウトライン?難しそう…
グループ化の便利さを知った今では「非表示」機能を使う機会はほとんどありません。
勇気を出してグループ化を試してみて、本当によかったです!
では、次に今設定したグループ化を解除してみましょう。
グループ化を解除してみよう!解除は再表示させてから
一度グループ化を設定すれば解除する必要はありませんが、違う範囲でグループ化し直すために一旦解除したい場合があります。
解除の操作も3ステップで簡単ですが、1点だけ気を付けたいことがあるので、操作手順の後でご紹介しています。
1.グループ化を解除したい列を選択する
列を非表示にしている場合は再表示し、グループ解除したい列を選択します。郵便番号(D列)〜生年月日(G列)までのグループ化を解除したいのでD列〜G列を選択します。
2.選択した列のグループ化を解除する
次にグループ化を解除します。[データ]タブ(②)をクリックし、[アウトライン]の[グループ解除](③)をクリックします。
3.グループ化が解除された
アウトライン記号が消えましたね。アウトライン記号がなくなれば、グループ化が解除された証拠です。
グループ化の解除ができました。ただ、これまでに私がグループ化を解除したのは、再設定のために一旦グループ化を解除するか、単純にグループ化の設定がいらなくなった時だけです。
グループ化を設定してあることで作業に支障が出たことは、これまでの経験ではありません。
一度設定すれば、そのままにしておいても何の支障もなく使えるので、非常に使い勝手のよい機能だと思います。
では、グループ化を解除する際の注意事項をお伝えします。
解除する前に再表示しないと行列が消えたままになる
上の解除方法の手順でグループ化を解除する場合には、1ステップ目の「列を非表示にしている場合は再表示する」を忘れずに操作しましょう。
実は下の図のようにグループ化した列を折りたたんだ状態でも、前後の列を選択すればグループ化は解除できます。
対象の列を選択しないままグループ化を解除してしまうと、列が「非表示」機能で隠された状態になってしまい、列が隠れているかどうかが見た目に分かりづらくなってしまいます。
もう一度「非表示」機能を使って列が隠れている画面を確認してみましょう。
行列が隠れていると判断できるのは赤い枠線の1箇所だけ、解除前に再表示しておかないと上の画面の見え方になってしまうのです。
でも、失敗しちゃうことってあるよね
実は私も時々再表示するのを忘れたままグループ化を解除してしまうことがあります。
その時は必ず列の「再表示」機能で隠れている行列を再表示しておくようにしています。
ミスした時は、すぐにリカバリしておきましょう!
それでは、「再表示」機能で隠れた行列を再表示する手順をご説明していきます。
非表示機能で隠れた行や列を再表示する方法
「非表示」機能で隠れた行や列は、右クリックで表示されるメニューから「再表示」をクリックして再表示できます。
1.非表示になっている列の前後を選択する
まずは非表示になっている前後の列を選択します。D列〜G列が隠れているので氏名カナ(C列)〜携帯電話(H列)まで(①)を選択します。
2.右クリックメニューから「再表示」をクリックする
C列〜H列を選択したままで右クリックし、表示された右クリックメニューから「再表示」(②)を選択します。
3.隠れていた列が再表示された!
「非表示」機能で隠されていた列が再表示されました。
アウトライン記号の[+(プラス)]ボタンがないのに行や列が非表示となっている場合は「非表示」機能で隠れているということなので、上の手順で再表示できますよ。
失敗してしまうことは誰にもあるので、思ったとおりの結果にならない時は、表の状態を確認して対処すれば大丈夫です。
私は失敗した時こそ落ち着いて対応するように心がけています!
さて、これまで行や列を非表示にしたり再表示させたりする操作方法をご説明してきました。
次は一部の行や列を非表示にした表をコピーする方法をご説明していきます。非表示の箇所をコピーしないようにするには、ひと手間必要です。
非表示の行列をコピーしない場合は可視セルをオンにする
非表示にしている行や列を除いてコピーするには、「可視セル」のオプションをチェックしてからコピー作業をする必要があります。早速操作していきましょう。
1.コピーしたい範囲を選択する
非表示にしたい行や列を含んだコピーしたい範囲を選択(①)します。下の図ではD列〜G列が隠れている状態で、A11〜I11を選択しています。
2.[ホーム]タブの[編集]から[条件を選択してジャンプ]をクリックする
[ホーム]タブを選択し、タブの右側にある[編集](②)の中から、虫眼鏡アイコンの[検索と選択](③)をクリックします。
3.[選択オプション]の[可視セル]を選択して[OK]をクリックする
[選択オプション]ダイアログが表示されるので、[可視セル](④)を選択し[OK](⑤)ボタンをクリックします。これでコピーの準備は完了です。
4.コピーし貼り付ける
[可視セル]を設定したことで、この後に行う1回だけは見えているセルだけが選択されます。
その後いつもどおりコピーして貼り付けると、グループ化で折りたたんでいたD列〜G列を除いてコピーができます。
正直にいうと可視セルの設定はステップ数も多く、分かりづらいと感じました。
選択オプションから選ぶ時、マウスの移動距離が長いのも面倒だと思う
上ではメニューから可視セルを設定する方法をご紹介していますが、可視セルはショートカットキーを使っても設定できます。
よく使うステップ数が多い操作は、ショートカットキーを覚えてしまうと簡単に操作できますよ。
可視セルの設定をショートカットキーでやってみよう
ショートカットキーというのは、キーボードを使ってパソコンの操作を行う機能です。
可視セルの設定をキーボードで操作するには、下のキーを一緒に押します。
ショートカットキーを使うと、非表示部分を除いてコピーする手順はこうなります。
メニューから目的の機能を選択していく複数の操作をキーボードでのワンアクションできるので、手順がシンプルになりますね。
「Alt」+「;」は馴染みのない組み合わせなので、覚えるのは大変かも知れません。
それでも可視セルだけをコピーする作業が多い場合は、覚えておくと便利です。私も最初は調べ調べでしたが、繰り返し作業したら自然に覚えることができました。
きっと「覚えよう!」って気持ちが大切!
このようにショートカットキーを覚えると少ない手順で操作できるので、エクセル作業を手際よく効率的に行え時短にもなるのです。
次はたくさんあるエクセルのショートカットキーの中から、よく使う操作のショートカットキーを選りすぐってご紹介します。
これだけは覚えたい!エクセルのショートカットキー5選
私がエクセルを操作する時によく使うショートカットキーを5つご紹介します。ショートカットキー右横の大カッコ内の説明は覚え方のポイントです。
【ファイルを保存】
「Ctrl」+「S」 [保存(Save)の”S”]
【選択範囲をコピー】
「Ctrl」+「C」 [コピー(Copy)の”C”]
【選択範囲を貼り付け】
「Ctrl」+「V」 [Vはコピー”C”の右隣のキー]
【操作を元に戻す】
「Ctrl」+「Z」 [ZはCtrlのすぐ上のキー]
【値を見つける】
「Ctrl」+「F」 [見つける(Find)の”F”]
表の「ショートカットキー」欄にある「+」は「両端のキーを一緒に押す」という意味です。
例えば「Ctrl」+「S」は「Ctrl」キーを押しながら「S」キーも押す、という意味になります。
エクセルにはたくさんのショートカットキーがあるので全部覚える必要はありません。
あなたよく使う操作のショートカットキーを数個覚えるだけでも、作業スピードが全く違ってきますよ。
またショートカットキーを使う以外にも、エクセルでの作業を効率的に行い時短するテクニックはたくさんあります。
私は習得するには先人の知恵から学ぶのが一番だと思っているので、おすすめの書籍をご紹介します。
エクセルの時短テクニックを知ってレベルアップしよう
エクセルの基本的な操作を覚えたら、テクニック本を読むのがレベルアップへの近道です。
こちらはエクセルを使った作業を素早く効率的に行うテクニックが紹介されている書籍です。
前に読んだ時に自分では考えつかないエクセルのワザが盛りだくさんで、もっと早くに読みたかったと痛感しました。
エクセルでの基本的な操作である「入力・編修」「書式設定」「数式・関数」「グラフ」「印刷」がテーマごとに説明されているので逆引きの辞書のように使えます。
またこちらの書籍はエクセルの基本操作はほとんど書かれていないので、エクセルの基本操作を知ってから読むのがおすすめです。
ほんの少しの時短テクニックを知るだけで、エクセルの作業効率は格段に上がります。
エクセルの作業が多いあなた、ぜひご一読ください。時短テクニックを身に付けて、周りと差をつけちゃいましょう!
まとめ
- エクセルで一部の行や列を非表示にするには、折りたたむ方法が効率的で分かりやすい。
- エクセルで行や列を非表示にするには折りたたむ方法の他にも「非表示」機能がある。
- 行や列を折りたたんで隠す機能を「グループ化」といい、アウトライン記号が表示される。
- 「非表示」機能よりもグループ化をおすすめする理由は、非表示/再表示を繰り返し操作できるので効率的に作業できる点と非表示の行列が見つけやすいこと。
- グループ化で非表示にした行や列はもちろん、アウトライン記号印刷も印刷されない。
- グループ化の非表示操作は3ステップで簡単に完了する。
- グループ化した箇所を非表示のまま解除すると列が非表示のままとなるが「再表示」操作で表示できる。
- 非表示の箇所をコピーしない場合は可視セルをオンにする必要がある。
- よく使う操作はショートカットキーを覚えてしまうと手際よく作業が行え時短になる。
- エクセルの基本的な操作を覚えたら、テクニック本を読むのがレベルアップへの近道。
エクセルで表の一部を非表示にする操作についてご紹介してきました。
エクセルで表の一部を非表示にする方法は「非表示」機能と「グループ化」機能の2つがありますが、私は断然グループ化を使うことをおすすめします。
グループ化を一度設定しておけば、2度目からは必要に応じてボタンをクリックするだけで非表示/再表示を切り替えできるので、効率的に作業ができ時短にもなります。
また見た目に分かりやすく非表示にしている行や列を見つけやすいので、非表示にしていることでのミスが発生しづらい点も大きなメリットです。
まだ知らない操作を覚えるのは、最初は難しく感じるかもしれません。
でも一つ一つ知識が増えるたびに、だんだんとエクセルが面白くなってきますよ。
この記事があなたのエクセルでの1つの知識として、お役に立てたなら幸いです。
※本記事の内容はExcel for Microsoft 365にて確認しています。
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